☆★☆ すえの女中奉公日記 ? ☆★☆ 〜プロローグ〜 

 

えーっと、いったいなんで俺様は、こんな状況に陥ってるんだろう?

いや、うん。
こんな事になった話の流れなら、一応ちゃんと把握しているけどさ。
でも、どうして最初の状況からそんな話になったのか、いまいち理解が出来てないんだよね。

だって……普通に考えたら、どこの誰だかはっきりしていない、十三の小娘をこんな風にあっさり雇い入れるなんて、有り得ないじゃない?

その位の事は、俺様だってちゃんと判っているから、ちょっとだけ探りを入れるつもりで話を持って言っただけなんだ。
今の俺様の姿なら、そんなに疑われる事無く話が聞けるんじゃないかって思ったからさ。
なのに、気が付けば俺様はこうしてここで下働きとして働くものとして、話が進んでるし。

正直に言って、普通なら到底有り得ない状況に、俺様の方が話について行けないんですけど!

でも、現状に対して困惑している事をあからさまにしたら、変に思われるかもしれないから、余り気を抜く事も出来ない。
もっとも、現在俺様魔が置かれている状況が状況だから、戸惑っていると思われるかもしれないけど。
普通に考えたら、こんな話の展開になってくると、俺様と同じ年代の娘さんではほぼ間違いなく話の展開について行けず、どうすればいいのか困ってしまうだろうし。
いや、うん。
とにかく、とんでも無い状況だよな。

だって、奥州一帯を統べる伊達家の本丸で、下働きとはいえお女中として勤める方向で話が進なんて、さ。

そんな状況に追い込まれてしまった俺様としては、本気でどうしたらいいのか困っているんだよね。
だって、確かに俺様はしのびだけど……今ここに来ているのは仕事でじゃないからさ。
それでも、下手な対応をすればそれこそ命にかかわり兼ねない状況であることは間違いない訳で。

心の奥底で大きな溜息をもらしながら、俺様はここに来る羽目になった理由について、思い返していた。


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